5月の連休頃からサツマイモの苗がホームセンターや直売所で見られるようになりますね。
先日、ふと立ち寄った直売所でサツマイモの苗を見かけたので早速購入してみました。
品種は「シルクスウィート」と「案納」の2種類あったので、それぞれ20本つづ購入。
農家のおばあちゃん先生によると、サツマイモは苗の植え付けの仕方でお芋の形が決まるとのこと。
みなさんはご存知でしたか?
丸く太いサツマイモにするか細長いサツマイモにするか、苗の植え方次第で調整できるなんてすごい発見ですよね!
今回はサツマイモの苗の植え付けから収穫するまでのサツマイモの栽培方法についてまとめました。
サツマイモの苗の準備
サツマイモの苗は、5月の連休の頃からホームセンターや直売所で見かけるようになります。
特にサツマイモの苗は季節限定と限られた期間しか出回らないので、店頭でみかけた際は、「後でいいかな?」と後回しせずに購入しておくといいですね。
良い苗の選び方は、茎が太くで関節が間延びしていないもの。
節数は4~5節で苗の長さは15センチから20センチ程度の長さの苗がおススメです。
そして苗の葉もシャキッとしているものが望ましいですね。
個人的な感想ですが、ホームセンターで売られている苗はしおれているものが多く見受けられるように感じてしまいます。(ちょっと残念ですが、、、)
やはりサツマイモの苗を買うとしたら、農家さんが直接出荷している直売所がおススメですね。
下の画像は、私が購入した苗です。
葉もイキイキしてますし、節も4カ所しっかりあります。
サツマイモの苗を購入出来たのはいいけれど、畑の準備はどうでしょうか?
もし、苗を購入してすぐに畑に植えられない場合は、バケツに浅く水をはり茎の先だけ水につけておけば1週間くらいはそのままで大丈夫です。
私が今回購入したサツマイモの苗は、シルクスウィート20本。
案納芋20本。
いずれも20本で500円でした。
サツマイモの品種で最も多く出回っている「紅あずま」よりも、ややお値段は高めのようです。
シルクスウィートも安納芋もねっとり系の甘味も強く、焼き芋や干し芋に向いているということで、今から収穫が楽しみです。
畑の準備
サツマイモを植えるための畑の準備です。
サツマイモの苗を植え付ける10日前くらいから準備しておきたいところです。
連作は大丈夫?
野菜作りをする上で、一番気になる問題点に連鎖障害があげられますね。
殆どの野菜が、昨年と同じ場所に植えると連鎖障害が見られるのですが、サツマイモは毎年同じ畑で作り返した方がより甘く美味しいサツマイモが出来ると言われています。
毎年、どの場所に植え用か悩まずに済むのがいいですね。
どんな土地が向いている?
サツマイモは、日当たりと通気性の良い乾燥した土地が栽培に向いているそうです。
そして、肥大な土地ではなく痩せた土地がいいそう。(ちょっと意外な気がしますね!)
私の経験からして、やせた土地がいいと言っても石の多い畑はあまり向いていないかな?と思います。
私の畑の一部に小さな石がゴロゴロした畑があるのですが、その畑でサツマイモを栽培した年の出来柄はイマイチでした。
大きさ、サツマイモの肌の感じがデコボコで、残念なサツマイモになってしまいました。
いくら痩せている土地がいいからと言っても石ころの多い畑での栽培は私の経験上、避けた方が無難かと思います。
肥料は?
サツマイモは空気中の窒素を固定する微生物(アソスピリラム)が共生しているため、自分で栄養分を作り出せる性質があるようです。(優秀ですね!)
なので、特別に元肥は必要ないくらいなんだそう。
それでも、肥料を与えたいという方は、カリ成分の多い肥料か草木灰などを畝に入れておくといいようです。
私は肥料をすき込まずに畑の準備をしました。
幅45センチほどの畝を作ります。
高さは20センチから30センチほど。
下の画像で畝の感じが分かるでしょうか?
本来は、黒いビニールでマルチングするのがベストなのですが、今回はマルチングは省略です!
そもそも毎年マルチングは行っていないのですが、それでも毎年食べきれないくらいのサツマイモが収穫出来ているので、いいかな?と思っています。
ちなみに、マルチングには雑草防止、地温上昇、土の乾燥防止、泥の跳ね返りによる病害防止などの効果が期待で出来る優秀な農業資材なんですね。
サツマイモの苗の植え付け方法
畑の準備が出来たらいよいよサツマイモの苗の植え付けです。
苗の株間は30センチほどの間隔を空けながら、苗を畝に挿していきます。
この苗の挿し方で、サツマイモの形が決まるのです!
実は私は今年この事を始めて知りました。
昨年までは、ごく一般的な植え方として苗を寝かせて挿す方法で植えていました。
サツマイモの苗の根は、挿した方向に長く伸びる性質を持っているとのこと!
つまり、斜めに寝かせて挿せば根っこも斜め下に伸びていくんですね。
そして垂直に挿せば根っこは、真下に垂直に伸びていくそう。
斜めに伸びた根っこには細長いスマートなサツマイモが完成、数も多く収穫が期待できます。
そして、垂直に苗を挿した場合は、丸くて太い(ずんぐりむっくり!)サツマイモが出来るということなんですね。
ずんぐりむっくりなサツマイモに育てた場合は数は少なめで、その分甘味が増すそうですよ!
みなさんはスマートなサツマイモとずんぐりむっくりのサツマイモでは、どちらが好みですか?
私は断然スマート派です!
スマートなサツマイモの方が焼き芋には火の通りが早いし、数が多く採れた方が嬉しいので(笑)
参考までに、斜め植えと垂直植えを図にしてみました。
斜め植え(スマートなサツマイモ)
ちなみに、こちらが私が斜め挿しで苗を挿したサツマイモです。
ほっそりとスマートなサツマイモが収穫できました。
垂直植え(ずんぐりむっくり)
参考までに焼き芋にした場合は、ほっそりしサツマイモよりも丸々したサツマイモの方が甘くて美味しいそうです。
これは、焼き芋が大好きな方が言ってましたので、間違いないです(笑)
苗の挿し方
実際に苗を畝に挿す場合は、サツマイモの苗の下の葉2枚を土の中に埋めます。
下の図が参考になれればと思います。
サツマイモのつる返し
サツマイモの苗を植えてから収穫までの間の作業に、「つる返し」があります。
サツマイモの苗は、地面を這いながらどんどん成長します。
地面を這いながら伸びた茎は、葉の付け根の部分から根っこを伸ばして、またそこからサツマイモの子供が出来ます。
そうなると、栄養分がどんどん分散されてもともとのサツマイモの栄養分まで奪ってしまうんですね。
栄養分の分散を防ぐために、つる返しを行います。
つる返しのやり方は、地面に這い伸びたツルを持ち上げてたぐり返して葉の上に乗せます。
サツマイモの根っこはかなり強烈なので、かなりの力仕事になります。
つる返しを行わずにそのまま伸ばし放題にしておくと、どんどん根が成長して下まで伸びてしまい女性の力ではとても太刀打ちできないほど成長してしまいます。
私は昨年ツルを伸ばし放題にしてしまい、収穫の時に大変な思いをしました。
サツマイモの根っこの力は思ったよりも強烈なのです。
根っこを出したツルを見つけ次第につる返しを小まめに行うといいですよ。
と言うことで早速、私もサツマイモの畑をチェックしてみました。
画像で分かりやすくサツマイモのつる返しの様子を紹介しますね。
サツマイモのつる返しを画像で紹介
下の画像は7月中旬の頃の様子です。
しっかりと根差したサツマイモの苗が順調に育っており、ツタも徐々に伸びだしてきたところです。
この状態だとつる返しには少し早いかな?という感じなのですが、伸びだしたツタからはしっかりと根っこも出ているのが確認できますね。
この状態をそのままにしておくと、伸びだしたツタはどんどん地面に根を深く這わせながら広がっていきます。
この段階なら軽く持ち上げるだけで簡単にツタを地面から切り離すことができます。
持ち上げたツタをそのまま切り返すようにして、サツマイモの葉の上に手繰り上げていきます。
こんな感じです👇
このような感じで根っこが出てきたツタを見つけ次第、サツマイモのつる返しを小まめに行っていくといいですよ。
そして8月のお盆明け、サツマイモのツタもかなり広がってきました。
本格的につる返しを行いました。
つる返しを行っておくことで、栄養を余分なところで吸収されなくなるので、今年のサツマイモの出来具合が今から楽しみです。
サツマイモの収穫
サツマイモの栽培の楽しみは何と言っても収穫ですよね!
そう、お芋掘りです。
私は食べるよりも、芋掘りの方が楽しみなくらいです。
サツマイモは、苗を植え付けてから約110日~120日くらいで収穫が可能となります。
5月に植え付けて8月下旬から9月初旬には初物が楽しめそうです。
本格的な収穫はもう少し遅らせて、10月頃ですね。
遅くとも霜が降りるまでには掘りあげましょう。
収穫の1週間前に地上部のツタを刈り取っておきます。
ツタを刈り取ることで、サツマイモにでんぷんが転流して甘味が増すそうですよ。
晴れた日の午前中に芋を掘り上げます。
掘り上げたサツマイモは、そのまま午後まで畑で乾燥させてから保存となります。
サツマイモの保存方法
サツマイモは寒さにとても弱いんですよね。
お正月を迎える頃には、寒さで腐ってしまうことがほとんどです。
サツマイモは12度から14度の温度がないと寒さで腐れてしまいます。
冷蔵庫での保存には向きません。
たくさん収穫できた時は、発泡スチロールの箱に入れる方法があげられますが、この場合は密閉すると腐れの原因となるため蓋に空気穴をあけるといいそうですよ。
また、新聞紙に包んで段ボール箱で保存する方法があります。
私の家では毎年のことながら発泡スチロールで保存しているのですが、やはり年越しするころには寒さで腐れてしまうのが常です。
今年は、寒さで腐れてしまう前に干し芋にしてみようと思っています。
晩秋の干し芋作りが今から楽しみです。
まとめ
サツマイモの苗の植え付け方からつる返し、収穫、保存まで紹介しました。
みなさんの参考になれば幸いです。
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