田舎料理のイメージが強い「きゃらぶき」。
以前からきゃらぶき作りに挑戦しているのですが、レシピ通りに作っても農家のおばあちゃんが作るような飴色のきゃらぶきにはほど遠い仕上がりになっていました。
どうしたら農家のおばあちゃんが作るような飴色のきゃらぶきを作ることが出来るのか?
そこで農家のおばあちゃんにきゃらぶきの作り方を教えていただくことに。
農家のおばあちゃんのきゃらぶきのレシピには「時間」という特別な調味料を加えていることが分かりました。
料理本には載っていない農家のおばあちゃんのオリジナルのきゃらぶきのレシピをみなさんにもお伝えしようと思います。
何度きゃらぶきを作ってもなかなか飴色のきゃらぶきに仕上がらなかった方の参考になれば幸いです。
きゃらぶきの作り方
農家のおばあちゃんの作るきゃらぶきは、材料はシンプルで作り方自体はとても単純で簡単です。。
農家のおばあちゃんのきゃらぶきの作り方は簡単なのですが、実はきゃらぶき作りは一日では終わりません。
火を通したら冷ます、そしてまた火にかけて冷ますことを繰り返しながら数日かけて煮詰めていくのです。
きゃらぶきを作るのに数日もかけるの?と思われてしまいそうですが、大丈夫です。
夕食の準備や後片付けの際の隙間時間を上手く使うことで、面倒に感じることもありません。
それでは、基本的な材料と作り方を紹介します。
材料
作りやすい分量
●ふき 400g
●昆布 10センチ
●赤唐辛子 1本
●醤油 大さじ5
●みりん 大さじ2
●酒 大さじ2
●砂糖 大さじ11/2
作り方
1・ふきの皮をむき、大き目のざるに重ならないように並べて6時間から7時間天日干しをします。
※天日干しすることでフキがしんなり柔らかく火も通りやすくなります。
2・天日干ししたフキを4センチの長さに切り、よく水洗いします。
3・水洗いしたフキを熱湯で5分から10分程度茹でます。
※フキの状態によって柔らかめのフキでしたら茹で時間を短く、固めのフキでしたら長めにゆでます。
4・茹でたふきを水に10分ほどさらします。
5・鍋に水600ミリリットルと昆布を入れて10分程おきます。
6・そこにフキと調味料を全部混ぜて火にかけます。
最初は強火で、煮立ってきたら弱火にして30分くらいコトコトと煮詰めていきます。
ここで大体は完成です。
味見をして丁度いいようでしたらそのまま完成なのですが、実際に作ってみるとわかると思いますが、この段階では茶色の飴色のきゃらぶきではありません。
見た目があっさりしていると言うか、イメージしていたきゃらぶきとは印象が違うと思います。
実は農家のおばあちゃんのきゃらぶきのレシピはここからなのです。
完成されたと思われるきゃらぶきはそのまま鍋に入れて冷まします。
そして次の日、また鍋を火にかけます。
10分から15分煮詰めます。
この作業を4・5日繰り返します。
完全に煮詰まったら完成です。
煮物料理は冷めることで素材に味がしみ込んでいきます。
田舎のおばあちゃんのきゃらぶきも、煮詰めたものを冷ますことで味をしみ込ませ、何度も煮詰めることで味のしみた飴色の日持ちもするきゃらぶきの完成させているのです。
何度も煮詰める作業はとても面倒に感じてしまうかもしれませんね。
しかし、夕食の準備などのついでに鍋に火をかければいいことなので、思ったほど手間には感じません。
是非、チャレンジしてみて下さい。
参考までに、きゃらぶきを作る際にフキの皮をまな板などでこするというやり方もあるようですが、私はフキの皮を剥いた方が口当たりがよく仕上がるように感じます。
好みの問題かもしれませんけれど、参考までに。
農家のおばあちゃんは目分量で作る
作りやすいきゃらぶきのレシピを紹介しましたが、農家のおばあちゃんはフキが大量に採れた時にまとめてきゃらぶきを大鍋で作ります。
調味料などは目分量です。
参考までに作り方を紹介しておきますね。
フキを天日干しして熱湯で湯がくところまでは、作りやすいレシピの行程と一緒になります。
湯がいたフキを大き目の鍋に入れて、砂糖、醤油、みりん、酒、昆布、赤唐辛子1本を入れます。
調味料の分量は大体、ひと回しくらいでしょうか?
目分量に自信がない時は、少な目の分量で味を見ながら整えていくと良いと思います。
何度も作っていくうちに感覚で覚えていく感じですね。
調味料を入れたら、フキがひたひたになるくらい水を加えて火にかけます。
1回目は30分くらい火にかけて、翌日に持ち越しです。。
翌日は煮立ったら10分から15分程度火にかけますが、この工程を4日から5日にかけて行っていきます。
※仕込むフキの量によって煮詰める日数も変わってきます。
フキの量が多いほど何度も繰り返すことになります。
状態を見ながらの作業になりますね。
煮汁が無くなるほどに煮詰まったら完成です。
甘じょっぱいきゃらぶはご飯のおかずやお酒のお供にもぴったりです。
画像で紹介しますね。
湯がいたフキを鍋に入れて目分量で調味料を入れます。
フキがひたひたになるくらい水を入れます。
30分コトコトしてから火を下ろした状態がこちら。
この状態でも十分美味しくいただけます。
しかし、みなさんが目にするきゃらぶきと程遠いでしょうか?
飴色になるまでまだまだ煮込む必要があります。
更にここから数日かけて煮込んでいきます。
やはり味の濃いきゃらぶきを作ろうと思ったら、何日も時間をかける必要があるんですね。
2日目、再度鍋に10分程度火にかけたのがこちら。
まだまだ飴色にはなっていないですね。
4日目の状態がこちらになります。
徐々に飴色になりつつあります。
本来は、もう少し煮詰めたいところですが、煮汁がギリギリとなりこれ以上に詰めると焦げ付きの恐れがあるため、今回はここで妥協することにしました。
こちらは、前回作ったきゃらぶきです。
今回のきゃらぶきよりも飴色に仕上がっています。
農家のおばあちゃんが作る飴色のキャラブキは、6時間から7時間天日干ししたフキを湯がいて調味料を加えて、ひたすら煮詰める作業を繰り返すことで、次第に味もしみ込み飴色のきゃらぶきになっていくということで、時間をかけることがポイントとなりますね。
まとめ
農家のおばあちゃんが作る日持ちのするきゃらぶきの作り方を紹介しました。
長年の生活から培った生活の知恵は、本当に素晴らしいと思います。
ずっと伝えていきたい味ですね。
是非、きゃらぶき作りにチャレンジしてみて下さい!
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