夏野菜と言って真っ先に思い出すのがナス。
ナスは炒め物や揚げ物、漬け物など様々な料理に仕えるためレパートリーも広がりますね。
そんな料理に欠かせないナスを家庭菜園で作っている方も多いのではないでしょうか?
そしてナスを栽培していると必ず頭を悩ませる存在が、害虫のテントウムシダマシです。
テントウムシダマシの被害にあってしまうと、あれよあれよと言う間にナスの葉が殆ど茶色に枯れてしまいます。
せっかく順調に育ってきたナスを楽しみにしていたのに、テントウムシダマシの被害に遭ってしまうと、収穫の楽しみが一変してストレスになってしまいますよね。
今回はナス栽培の天敵テントウムシダマシを農薬を使わずに出来る予防対策と駆除方法を紹介します。
テントウムシダマシと発生時期と被害
ナス栽培の天敵テントウムシダマシについて説明しておきますね。
見た目はあの可愛いテントウ虫にとてもよく似ているのいるので、テントウ虫と勘違いしてしまいそうなところから「テントイウムシダマシ」と呼ばれています。
テントウムシダマシの本当の名前は「ニジュウヤホシテントウ」と言い、黒い斑点が28個もあるんですね。
それではテントウムシダマシの発生時期を被害例を見ていきましょう。
発生時期
テントウムシダマシの発生時期は4月から10月にかけて発生します。
特に6月から8月の発生がピークとなり被害も大きくなるんですね。
秋に生まれたテントウムシダマシは落ち葉や草の根本で成虫のまま冬越しをして、春になると早速活動を開始し、ナスやジャガイモの葉の裏に1ミリから1.5ミリの黄色い卵を産み付けます。
厳しい寒さにも耐えられるようですね。
産卵から約30日から40日で成虫に成長し、6月以降に親と同じように産卵を始めます。
成長が早いのでどんどん増えてしまいますよね。
早めの段階で駆除することが被害を拡大させないポイントとなりそうです。
被害例
テントウムシダマシはナス科やウリ科の植物が好みのようです。
春先になると真っ先に寄生するのがジャガイモです。
意外かもしれませんが、ジャガイモはイモ科の植物ではなくナス科なんですね。
テントウムシダマシはジャガイモ畑に産卵をして、そこを拠点に生育場所を拡大させていきます。
ジャガイモ畑から徐々にナスやトマト、キュウリに寄生していきます。
テントウムシダマシはナスやトマトに寄生するとたちまち葉を食い荒らし、やがて葉は茶色に変色し葉脈だけになり枯れてしまいます。
ナスやトマトの葉だけでなく花や実も食害してしまうんですね。
テントウムシダマシに食害されたナスの実は固くなってしまい、とても美味しいナスとは言えません。
そしてこのテントウムシダマシの厄介な点は、駆除しても駆除しても発生が治まらないところです。
私の畑でも毎年テントウムシダマシの被害が発生して、頭を悩ませていました。
テントウムシダマシの駆除に農薬を使うのも抵抗があり、毎朝手で捕獲していたのですが当然被害は治まらず、殆ど枯れてしまうことが2年ほど続きました。
それ程テントウムシダマシの勢いは強烈なんですね。
今年こそは黒々とした柔らかいキレイなナスを作りたい!と思い試行錯誤ながら農薬を使わずにテントウムシダマシの被害を少しでも抑えられる方法を模索してきました。
農薬を使わずにテントウムシダマシを予防駆除するには少々忍耐も必要かもしれませんが、やはり無農薬で安心してナスを食べられると思うと、手間も惜しみません。
それでは、無農薬でテントウムシダマシの予防と駆除方法を紹介します。
農薬なしでも出来る予防方法
テントウムシダマシはたくさんの卵を産むため、大量発生しやすくその上食欲旺盛ときています。
テントウムシダマシが産卵する春先の予防が、被害を最小限に抑えることのポイントとなります。
農薬を使うことに抵抗がある人もい多いと思います。(私もそのうちの一人)
テントウムシダマシを農薬を使わずに予防する方法です。
米ぬか
精米した時に出る生の米ぬかを利用する方法です。
ナスやトマトやキュウリなどテントウムシダマシが好みそうな野菜の葉に薄化粧をさせるように米ぬかを振りかけると、テントウムシダマシが寄ってくることを防ぐことに効果が期待できます。
私の畑ではこの方法でかなり効き目がありました。
この米ぬかの予防方法ですが、キャベツなどを好む青虫にも効果があります。
そしてまた、家でお米を精米していますので米ぬかも再利用することが出来て経済的で何より安心です。
しかし中には、米ぬかがなかなか手に入りにくい方もいるかもしれませんね。
そんな時は近くに農家さんがあれば声をかけてみるのもいいかもしれません。
また、コイン精米機があればそこで頂くことも可能かと思います。
是非、試してみて下さい。
防虫ネット
ちょと手間はかかりますが、防虫ネットでトンネルを作る方法です。
ある程度ナスの株が大きくなるまでが大切な時期になりますので、苗を植え付けた初期段階に防虫ネットでトンネルにしてナスの株をテントウムシダマシから守ります。
ジャガイモの近くに植えない
テントウムシダマシはジャガイモに寄生してそこから活動範囲を拡大させていきます。
ジャガイモが収穫期を迎えて株が枯れる頃になると、徐々にナスやトマトの苗に移ってくるんですね。
ですので、なるべくジャガイモの近くには植えないことです。
コンパニオンプランツ
テントウムシダマシからナスを守るのにコンパニオンプランツも有効です。
ナスを害虫から守るために向いているコンパニオンプランツは、
●バジル、紫蘇
●ナスタチューム(金連花)
●パセリ
●葱、ニラ
などが効果的です。
植え方はナスとナスの株間に植えていきます。
バジルやパセリ、ナスタチュームの独特の匂いが、テントウムシダマシを寄せ付けない効果を発揮してくれるようです。
雑草を取り除く
テントウムシダマシはイヌホオズキ等ナス科の雑草が生えていると発生しやすくなります。
イヌホオズキの花はジャガイモやナスの花にとてもよく似ている雑草です。
ホオズキやナスに似た実をつけるのですが、何の役に立たないことから「バカホオズキ」とも言われているんです。(ちょっと可哀想、、、)
実をつける頃になると判別しやすいのですが、放っておくとかなり大きく成長してしまうので、出来れば小さいうちから取り除きたいところです。
また、越冬の前には落ち葉などを取り除き、畑をきれいに保つこともテントウムシダマシの発生を抑えることに効果に繋がります。
常に畑をきれいに保つことも意識しながら野菜作りを楽しむことがポイントですね。
テントウムシダマシの駆除方法
いくら入念に予防策をとっても、どこからともなく飛んでくるテントウムシダマシ。
本当に頭が痛いですね。
テントウムシダマシを見つけた時の駆除方法です。
卵を取り除く
テントウムシダマシは卵から30日から40日で成虫となり、成長がとても早く繁殖も旺盛です。
テントウムシダマシは葉の裏側に黄色い小さな卵を産み付けます。
ナスの苗が小さいうちに葉の裏側を小まめにチェックしましょう。
黄色い卵を見つけたら手ですり潰して駆除します。
手ですり潰すのに抵抗がある場合は、葉ごと取り除けばOKです。
ナスの苗が大きくなるまでは小まめにチェックすることでかなり効果が期待できますので、面倒でもやっておきましょう。
ペットボトルの利用
ペットボトルを再利用して捕獲する方法です。
ペットボトルを半分に切り取って、飲み口になる部分をペットボトルの本体に対して逆に差し込みます。
画像を参照してみて下さい。
ペットボトルをカッターで切り取るだけで簡単に出来ますよ。
こんなに簡単なのに、実はこれ凄いんです。
面白いようにテントウムシダマシを駆除することができるんです。
一つ注意する点と言えば、テントウムシダマシは警戒感がとても強い虫で、人間の足音(歩く振動)を感じると、死んだふりをするんですね。
人間の気配を感じると、コロッと地面に転がり落ちて裏返ります。
地面に落ちたテントウムシダマシは、なかなか見つけにくくなってしまいます。
とても賢い!
ですのでペットボトルで駆除する際は、そぉーッと近づいていきましょう。
ペットボトルに捕獲したら、最後は水を入れておけばそのまま溺死となります。(アーメン!)
テントウムシダマシにはちょっと気の毒ですが、致し方ありませんね!
農薬意外の手作り殺虫剤
家庭にあるもので簡単に殺虫剤替わりとして利用することが出来ます。
主に効果のある2つの方法を紹介します。
お酢と唐辛子
お酢に唐辛子を漬けこんでおきます。
ハンドスプレーに入れ替えて散布します。
人間でも唐辛子を触った手で目などこすると大変なことになりますよね。
テントウムシダマシも唐辛子にはお手上げのようです。
ちょっと弱めの殺虫剤と言った位置づけでしょうか。
洗剤と食用油
次に食器洗い用洗剤と食用油を1対1の割合で混ぜ合わせます。
混ぜ合わせた洗剤と食用油を25倍の水で薄めます。
例えば洗剤と食用油を50ccずつ混ぜ合わせた場合は2.5リットルの水で薄めます。
水で薄めたものを噴霧します。
農薬を使用したくないという方は是非試してみて下さい。
まとめ
ナスやトマト、キュウリの栽培の天敵、テントウムシダマシの予防対策と駆除方法について紹介しました。
農薬を使うことに抵抗がある方は、是非取り入れて見て下さい。
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