「はらぺこあおむし」と言う絵本をご存知ですか?
「はらぺこあおむし」はアメリカの絵本作家エリック・カールさんによって書かれたもので、小さな青虫が植物を食べながら美しい蝶々に成長していく物語です。
絵本の色使いやストーリーの分かりやすさが、世界中から絶大な支持を受けました。
そんな感動的な「はらぺこあおむし」の主人公の青虫ですが、現実的にはとてもおぞましい虫で、絵本のように可愛らしい部分なんて微塵もありません。
青虫にとりつかれたキャベツなど、見るも無残な姿になってしまいます。
これは、もう怒りの感情に近いです!
今回は、そんな家庭菜園の憎き虫、青虫の苦情方法や対策を紹介します。
青虫の詳細と発生時期
家庭菜園での青虫は一般的にモンシロチョウの幼虫です。
モンシロチョウは葉っぱの裏側に卵を産み、卵から孵ると青虫になります。
卵は一週間ほどで孵化し青虫になりますが、青虫は孵化した直後は淡い黄色なのですが、青い葉っぱを食べながら緑色に変色していきます。
孵化したばかりのころは糸のように細くて小さいのですが、葉っぱを食べることでどんどん大きく太くなり、3センチほどの大きさに成長します。
モンシロチョウになってからの寿命は1カ月半から2か月程度だと言われていますが、この間に卵を産んで子孫をしっかりと残しているんですね。
モンシロチョウは一枚の葉に産む卵の数は一つなのですが、また別の葉に移動して更に卵を産んでいきます。
一日でおおよそ10個から100個ほどの卵を産むそうですよ。
瞬く間に青虫が増えていくのも納得です。
青虫は北海道から九州のまで全国各地で繁殖します。
青虫の発生時期は春先3月下旬から6月にかけて、真夏を覗いて再度9月から11月にかけて発生します。
特に春先の青虫の発生の勢いは、凄まじいものがあります。
モンシロチョウも春を待ち望んでいるということでしょうか?
春先の青虫の被害は手のつけようもないほど甚大になる可能性もあり、私は毎年キャベツやブロッコリーの春の植え付けは諦めています。
青虫が好む野菜と被害例
青虫が好む野菜と被害例を画像で紹介します。
青虫が好む野菜はアブラナ科の野菜です。
狙われやすい野菜としては、キャベツなどが代表的ですね。
アブラナ科の野菜がこちら👇
- キャベツ
- ブロッコリー
- カリフラワー
- カブ
- ミズナ
- 小松菜
- 白菜
- 大根
- ルッコラ
- ラディッシュ
- カラシナ
- チンゲンサイ
青虫はアブラナ科の野菜の葉を好んで食害します。
青虫が徐々に大きくなるにつれて食欲も旺盛になり、葉脈だけを残し葉っぱを食べてしまいます。
下の画像を見て下さい。
こちらは、私の畑のブロッコリーです。
見事にボロボロです。
葉脈はしっかりと残し、見事に葉っぱを食べています。
ちなみに、このブロッコリーは春先に苗を植えたものです。
春先はモンシロチョウの活動も活発なので、手の施しようがありません。
葉脈だけ残ったブロッコリーは葉が食べられてしまったことで、光合成が出来なくなり成長が止まってしまいます。
植物にとっていかに光合成が大切かよく理解できるようになりました。
また、秋口に植え付けした場合はここまで被害は大きくないです。
やっぱり、春の植え付けは難しいですね。
結局このブロッコリーは芯まで食害されてしまい、収穫には至りませんでした。
惨敗です。
また、春先にブロッコリーを植え付けて、仮に青虫の被害から守れても、春は成長が早くあっという間に花が咲いてしまい、収穫時期が少しでも遅れようものなら瞬く間に黄色く花が咲いてしまうのも悩みの種ではあります。
青虫の駆除方法
どうしたら青虫の被害から大切な野菜を守れるのでしょうか?
青虫の駆除方法です。
手で捕獲
シンプルですが、一番の駆除方法は毎日小まめに見て回ることです。
青虫を見つけ次第に手で捕殺すること。
最初は気持ち悪いですが、これも慣れです。
そして青虫は素早く飛び跳ねたりすることはないので、捕獲しやすいですね。
青虫には可哀想ですが、、、。
そして何より地道な作業ですが、青虫が出来るだけ小さいうちに見つけて捕獲することが大切です。
また、モンシロチョウは野菜の葉の裏側に卵を産み付けますので、青虫をチェックする時は葉の裏側も必ず見るようにするといいです。
殺虫剤
青虫の被害が甚大になりそうだと感じたら最後の手段は殺虫剤に頼るのも一つの方法です。
農薬を使うことに抵抗がある方も多いと思いますが、基準量と使用時期(収穫時期間近を避けるなど)をしっかりと守ることを守っ使用すれば、それほど神経質にならなくていいかなと思います。
オルトランDX粒剤は、土にばらまくだけで植物に吸収され、植物全体を害虫から守る予防的効が期待できる農薬です。
直接、植物に散布するわけではないことと、粒剤なので撒きやすいというメリットがあります。
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こちらのスプレーは、安全性の高い成分を使用しており、プロの農家さんも愛用している人気の薬剤です。
人や動物に対する毒性が非常に低いことも確認されています。
希釈せずにそのまま使えるところも初心者には向いています。
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青虫やその他の害虫の被害でストレスを溜めてしまうよりも、早い段階で農薬に頼るのも家庭菜園を楽しむためのヒントのように思っています。
青虫の予防対策
野菜から青虫の被害を守るためには、まずはモンシロチョウを寄せ付けないことが予防対策に繋がります。
モンシロチョウを野菜に寄せ付けない方法を紹介します。
コンパニオンプランツの利用
青虫はキク科の植物を嫌い性質があります。
キク科の野菜や花がこちら👇
- 春菊
- レタス
- ごぼう
- 菊
- 矢車草
- コスモス
- カモミール
- アスター
- アザミ
キク科の野菜や花をコンパニオンプランツとして、アブラナ科の野菜の近くに植えることで、モンシロチョウかを寄せ付けない効果が期待できます。
キク科の野菜の種類はそれほど多くはないので、一年草のカモミールや矢車草が手軽でおススメです。
防虫ネットの利用
キャベツなどの苗を植え付けた時に防虫ネットでトンネルをすることも無農薬で野菜を育てたい方にはおススメです。
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天敵を知る
直接青虫の予防対策にはならないかもしれませんが、モンシロチョウの天敵を知っておいてもいいかなと思います。
モンシロチョウの天敵は鳥類、あしながバチ、トンボ、カマキリ、カエルなどがあげられます。
こちらの画像をご覧下さい👇
モンシロチョウが無残にもカエルの餌食となってしまってます。
この光景を見た時は、モンシロチョウが思わず可哀想になってしまいましたが、つくづく自然界は弱肉強食の上に成り立っているのだなと感じた次第です。
青虫やモンシロチョウを私たち人間が嫌うように、モンシロチョウも精一杯に天敵から身を守りながら生きているんですね。
まとめ
青虫の駆除方法と予防対策を紹介しました。
出来るだけ毎日小まめに野菜の様子を見に行くこと。
青虫を見つけ次第、手で捕殺すること。
地道なことですが無農薬で安心して野菜を育てたい場合は、それだけ手間がかかるということですね。
それだけ、手塩にかけて育てた野菜は何より愛おしいですけれど。。。。
青虫の駆除方法と予防対策の参考になれば幸いです。
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